自社プロジェクト『金沢手帖』ができるまで

石川県初のご当地手帳
会社を代表する商品に成長。

2013年、石川県初のご当地手帖として誕生した『金沢手帖』。
発売以来、バージョンアップを重ねて新規記事も掲載のうえ毎年10月に発売しており、毎年地元を中心に大変なご支持をいただき、各種メディアにも取り上げられています。
そんなヒット商品がどのように生まれたのか、そのプロジェクトを紹介します。

自社の技術をフル活用して完成
企画のテーマ検討段階から、ミーティングを重ねて内容を決めました。

金沢手帖のプロジェクトが立ち上がったのは2013年初頭、2年後に北陸新幹線開業を迎えるタイミングでした。「観光客をおもてなしし、自分たちの地元を誇れるような商品を」という思いで検討された結果、自社が持つ出版機能、そして編集・デザイン能力を活用できる「書籍」に決まりました。さらに今まで県内の市場になかった「ご当地手帳」に着目し、金沢独自の手帳を制作することになりました。

どのような大きさにするか、紙選びはどうするか、どういった企画を掲載するか。さらにデザインのコンセプトは。すべて前例がなく、手探りの状態でした。しかし長年培ってきたノウハウを活用し、持ち運びしやすいA5サイズで裏写りしにくく軽い紙に。企画もすべて自社のスタッフが取材・撮影しました。デザイン面でも本誌のレイアウトを社内デザイナーが担当し、表紙は染色作家の北村紗希さんに依頼するなど、自社の能力とネットワークをフル活用しました。

予測を超える売上を達成

発売直後から大変な反響を呼び、金沢市内をはじめとして県内の多数の書店で取り扱われたのに加え、今まで取引がなかった雑貨店で販売したり、新たに引き合いがあったりなど販路がどんどん拡大し、結果として当初の予測を大きく上回る売上を記録。翌年の制作もすぐに決まりました。

翌年はさらなるバージョンアップを図るため、ウィークリースケジュール部分に新規で「金沢の豆知識」のコラムを載せました。すべて自社で調べて制作したものの、これも長年の知識の蓄積でスムーズに進みました。さらに同じウィークリースケジュールすべてに「金沢の方言」を掲載。地元出身の社員にヒアリングするなど地の利を生かしました。

それに加えてこの年は表紙のデザインを担当する北村紗希さんと共同で、クラフト作家などが参加する「かなざわくらふとマルシェ」に出展するなど活動の幅を広げました。

初年度の販売では多数の書店が大きくスペースをとってくださいました。
くらふとマルシェ参加の様子。
地元の豆知識を紹介するコラムも自社で制作のうえ掲載。
新たな取り組みにも挑戦
ミニクリアファイルなどオリジナルのおまけも開発しました。

その後も毎年内容を更新し、料理研究家に協力いただいたレシピなど新たな企画も紹介するなどグレードアップを図っています。

また、発売当初から金沢の奥座敷として親しまれる湯涌温泉とコラボレーションし、湯涌温泉を舞台のモデルにした人気アニメ『花咲くいろは』オリジナルカバーの金沢手帖も販売しています。

さらには購入者に喜んでいただけるよう、オリジナルの初回購入特典グッズも企画し開発するなどの工夫も怠らず、出版不況が叫ばれる中でも着実な販売数を確保しています。

2018年には金沢手帖で培ったネットワークを元に、地元の工芸作家と共同で「金沢ブートニエール」を開発し、金沢手帖の誌面でプレゼント。これは上着のホールなどを飾れるミニブローチのようなもので、自社を中心として立ち上げた「金沢ブートニエールの会」で販売しています。

『金沢手帖2019』(2018年10月発売)に同封した読者アンケートはがきは返信が200通を超えるなど、多くのファンを持つ、会社を代表する商品に成長しました。今後も地元の魅力を発信するため、金沢手帖の内容をさらに充実させるとともに、新たなプロジェクトの開発やイベントの開催など、私たちにしかできない挑戦を続けていきます。

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