タイトル:自然人 2017 秋 No.54 電子ブック【サンプル版】

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概要

自然人 2017 秋 No.54 を抜粋した電子ブックのサンプルです。

???????????????????私の専門分野が石(岩石学)だというと、石を調べて何が分かるのかと多くの方がポカンとする。その後ちょっと納得したように、「あぁ、考古学ですか」と言われることも多い。確かに、地味でどれも同じに見える石に自然を読み解く鍵が隠されているなんて、想像がつかないだろう。なので、もっと簡単に「私は石に名前をつけてあげるのが得意です」と言うこともある。そうすると、「えっ?石って一つひとつ名前があるんですか?」と言われたりする。トホホ……。石を調べるということは、その石がどうやって作られたかを明らかにすることであり、地球の営み(火山活動やプレートテクトニクスなど)を探ることである。その第一歩が、石をよく観察し、名前をつけることである。川原へ行けば、川が上流のあちこちから集めてきたさまざまな石と出合うことができる。北陸の急流な川は、激しい水流と砂という洗剤が石をきれいに磨いてくれる天然の「石ころ洗濯機」である。石表面の観察がしやすいため、名前も分かりやすい。川へ出かけて、たくさんの石と出合ってみませんか。常願寺川(立山町岩峅寺付近)常願寺川扇状地の扇頂部にあたり、大小の石がゴロゴロとしている。富山地方鉄道の大山寺駅から徒歩約10分。雄山神社の前立社壇のすぐ近く???? ? ??????????????????文と写真/増渕佳子(富山市科学博物館主任学芸員)一見、同じように見える石ころも、石を作る粒の種類や形などを詳しく調べると、異なる岩石名に分けることができる。そんな石ころの見分け方を、川の石ころ図鑑「常願寺川の石」や「神通川の石」を発行した増渕さんに教えてもらう。18?????????????????